アメリカ地区予選では、チリ、ブラジル、パラグアイ、コロンビアといった南米のチームに本大会出場に名を連ねる機会を提供し、我々には新たなヒーローやストーリーをもたらし、ウルグアイにラグビー界最高峰の舞台を飾る別の機会を与えました。
一方、北米地区では新型コロナウィルス感染症の流行による混乱が続いているため、予選参加はアメリカとカナダのみとなることが発表されました。
アメリカ地区予選は2021年6月26日にサン・ジョゼ・ドス・カンポスで始まりました。ホームのブラジルがパラグアイに29-0で勝利して、コロナ禍でコロンビアに不戦勝となったチリとともに、次のラウンドの南米スリーネーションズ(SAR3)に進出しました。
ウルグアイはこの段階から予選に参加。チリ(15-10)とブラジル(39-13)に勝利を収め、ロス・テロスがSARスリーネーションズでトップとなり、ラグビーアメリカスノースとのプレーオフ(RAN1)へ進出しました。そこで勝てば、アメリカ1として2023年フランス大会への出場が決まります。
チリはブラジルに23-13で勝利してウルグアイに次いで2位に入り、その結果、ロス・コンドレスはアメリカ2のプレーオフ予選を決めるアメリカ-カナダシリーズ(RAN2)の敗者と、ホーム&アウェイで対戦することになりました。
ウルグアイとチリが予選突破の望みをつないだ一方で、ブラジル、パラグアイ、コロンビアの希望は打ち砕かれ、アメリカ地区予選は遥か北に場所を移し、9月にカナダがセント・ジョンズにアメリカを迎えて対戦することになりました。
この2チームの最近の対戦成績ではイーグルスが優勢でしたが、結果はホームチームが34-21で勝利。しかし、イーグルスはホームに戻ったコロラドでの第2戦で13点差を逆転。38-16で勝って2戦合計を59-50として勝利を収めました。
アメリカは、ウルグアイとのアメリカ1プレーオフではホームの利を生かして19-16で勝利しました。ところが、この16点リードをイーグルスは失います。モンテビデオでの第2戦でロス・テロスが圧倒して34-15で勝利。2戦合計5-34で、アメリカ1として史上初のラグビーワールドカップ出場権を獲得しました。
ウルグアイはアメリカ1として2023年ラグビーワールドカップではプールAに入り、ニュージーランド、イタリア、開催国フランス、そしてラグビーアフリカカップ2022優勝のナミビアと対戦します。
ウルグアイが突破したことで、残ったカナダとチリが2021年10月にアメリカ2の出場枠をかけて対戦しました。第1戦ではキングズレー・ジョーンズ率いるチームが、ロビー・ポヴェイの終了間際のPGでチリに22-21と辛勝。しかし、チリがその一週間後に34-15で勝利を収め、カナダのラグビーワールドカップでの誇り高い記録は終わりました。
2022年7月、チリとアメリカによるアメリカ2としての出場をかけた戦いはホーム&アウェイで行われ、勝者は2023年ラグビーワールドカップのプールDでイングランド、アルゼンチン、日本、サモアと同組になります。
ホームでの第1戦を21-22で落としていたチリは、コロラドでのリターンマッチで試合序盤に3トライを献上して2戦合計が20点差に広がり、本大会初出場をかけた戦いで追い詰められます。
しかし、ロス・コンドルズは果敢に反撃。サンチャゴ・ヴィデラの終盤のPGで初めてリードを奪い、ホームのファンの心を砕く31-29の勝利を収めて2023年ラグビーワールドカップの出場権を獲得しました。
2022年11月の最終予選では最後の1枠が争われ、アメリカにとっては挽回の最後のチャンスです。その大会で彼らは2022年ラグビーヨーロッパ選手権3位チーム(ポルトガル)、アジア・パシフィック予選プレーオフ敗者(トンガまたは香港)、そして2022年ラグビーアフリカカップ2位のケニアと対戦します。