ラグビーワールドカップ2023プールC、ポルトガルとジョージアもスコッド発表
プールCで最後に大会メンバーを発表したのはポルトガル代表とジョージア代表で、ポルトガル代表は33人の大会メンバーのうち17人がフランスでプレーしている選手という編成になった。
しかし、ポルトガルの大会メンバーに過去の大会経験した選手はおらず、一方、プール突破ライバルの他4チームはこれまでの最高峰の大会での経験を活かして戦いに臨んでくる。
例えば、ジョージア代表のLevan Maisashvili監督が選んだ大会メンバーのうちワールドカップ経験者は15人を数え、ウェールズ代表のWarren Gatlandヘッドコーチは大会経験者17人を選出した。
もっとも、ウェールズの共同キャプテンを務めるDewi LakeとJac Morganの二人は、今回が初のワールドカップ挑戦だ。
オーストラリア代表のEddie Jonesヘッドコーチはラ・ロシェルのセカンドローを務めるWill Skeltonを若手主体のワラビーズのキャプテンに任命し、フランス大会に臨む。
ワラビーズの33人にはIssak Fines-Leleiwasa、Max Jorgensen、Blake Schouppというノンキャップ選手3人が含まれているが、Michael HooperやQuade Cooperの名前はない。
一方、フィジー代表はトゥーロンのセンター(CTB)Waisea Nayacalevuがキャプテンとしてチームを引っ張る。
フィジー代表のSimon Raiwaluiヘッドコーチは前回大会経験者9人を選出したが、Nayacalevuはその一人。一方、プロップ(PR)のJone Koroiduaduaはノンキャップながらも大会スコッド入りとなった。
ジョージア代表
ジョージア代表のMaisashvili監督が選んだのはフォワード(FW)19人、バックス(BK)14人の編成で、キャプテンはセンター(CTB) Merab Sharikadzeが務める。
大会メンバーのうち15人はラグビーヨーロッパ・スーパーカップで優勝したブラックライオンでプレーするという顔ぶれだ。
だが、フッカー(HO)Giorgi Chkoidzeは今月上旬に行われたルーマニアとの大会前哨戦で負った怪我のためメンバー外となった。
Maisashvili監督は、「長い時間をかけて選手選考してきて、彼らの能力は良く分かっている。この時点での最高の選手33人を選んだと確信している」と語った。
フォワード(FW):Nika Abuladze, Beka Gigashvili, Guram Gogichashvili, Luka Japaridze, Mikheil Nariashvili, Guram Papidze, Shalva Mamukashvili, Luka Nioradze, Tengiz Zamtaradze, Vladimer Chachanidze, Nodar Cheishvili, Lasha Jaiani, Konstantine Mikautadze, Mikheil Gachechiladze, Beka Gorgadze, Luka Ivanishvili, Tornike Jalagonia, Beka Saginadze, Giorgi Tsutskiridze.
バックス(BK):Gela Aprasidze, Vasil Lobzhanidze, Tengiz Peranidze, Tedo Abzhandadze, Luka Matkava, Demur Tapladze, Aleksandre Todua, Merab Sharikadze*, Tornike Kakhoidze, Modebadze Miran, Akaki Tabutsadze, Davit Niniashvili, Lasha Khmaladze, Giorgi Kveseladze.
( * はキャプテン)
ポルトガル代表
ポルトガル代表にとって前回のワールドカップ出場は16年前に遡る。そのため、現在の代表チームに大会経験のある選手はいないのだが、2007年大会と今大会には接点もある。
Jeronimo Portelaは、ワールドカップの経験も豊富なフランス出身のPatrice Laguisquetポルトガル代表ヘッドコーチが選んだ大会メンバーに名を連ねる2人のスタンドオフ(SO)の1人。今回の選出で、自身の父親の足跡をたどることになった。
Miguel Portelaはポルトガルが一世代前の2007年にワールドカップ初出場を遂げたときの先発で2試合、ベンチスタートで1試合に出場したが、現ポルトガル代表アシスタントコーチで元スクラムハーフ(SH) のLuis Pissarraは、その大会を共に戦った同僚だった。
ポルトガル代表はバックラインに攻撃力のある選手を揃えており、主力ウィンガーのRaffaele Stortiの負傷からの復帰はサポーターに安堵感を与えるものだ。Stortiは8月26日のオーストラリアAとの対戦(17-30)で3月以来の戦列復帰を遂げた。
ベジエでプレーするStortiは、フランスのクラブに所属している17人のうちの1人だ。
フォワード(FW):Antonio Machado Santos, David Costa, Diodo Hasse Ferreira, Francisco Fernandes, Francisco Bruno, Anthony Alves, Duarte Diniz, Lionel Camperque, Mike Tadier, Duarte Torgal, Jose Madeira, Jose Maria Rebelo Andrade, Steevy Cerqueira, Martim Belo, Nicolas Martins, Rafael Simoes, Joao Granate, Thibault de Freitas, David Wallis.
バックス(BK):Joao Belo, Pedro Lucas, Samuel Marques, Jeronimo Portela, Joris Moura, Jose Lima, Tomas Appleton*, Pedro Bettencourt, Rodrigo Marta, Vincent Pinto, Manuel Cardoso Pinto, Raffaele Storti, Nuno Sousa Guedes, Simao Bento.
( * はキャプテン)
ウェールズ代表
ウェールズ代表バックスで最多の114キャップを保持するセンター(CTB)George Northは、今回4度目のワールドカップに臨む。
代表キャップ数109でウェールズ代表として2番手のキャップ保持者であるスタンドオフ(SO)のDan Biggar、スクラムハーフ(SH)Gareth Davies、タイトヘッドプロップ(PR)のTomas Francis、ブラインドサイドフランカー(FL)のDan Lydiate、フルバック(FB)のLeigh HalfpennyとLiam Williamsの二人は、いずれも3度目の大会を迎える。
ルースヘッドプロップ(PR)のCorey Domachowskiと元イングランド代表タイトヘッドプロップ(PR)のHenry Thomasは、この8月のサマー・ネーションズ・シリーズでウェールズ代表初キャップを獲得したばかりだが、フランス大会のメンバーに選ばれた。
また、平均年齢27歳のスコッドで最年少は20歳のセカンドロー、Dafydd Jenkinsになる。
Gatlandヘッドコーチは、「ここ3ヶ月の間、ワイダースコッドの48人がみんな素晴らしい姿勢と努力を見せてくれていたので、そこから最終の33人に絞るのは本当にハードな作業だった。最終決定前の最後の36時間は本当に頭を悩ませた。
「だが、大会に連れていけるのは33人だけだ。選ばれたメンバーは才能と経験という点で良い組み合わせを持っていると考えている」とコメントした。
フォワード(FW):Nicky Smith, Gareth Thomas, Gorey Domachowski, Tomas Francis, Dillon Lewis, Henry Thomas, Dewi Lake**, Elliot Dee, Ryan Elias, Adam Beard, Dafydd Jenkins, Will Rowlands, Christ Tshiunza, Taine Basham, Dan Lydiate, Tommy Reffell, Jac Morgan**, Taulupe Faletau, Aaron Wainwright.
バックス(BK):Gareth Davies, Tomos Williams, Gareth Anscombe, Dan Biggar, Sam Costelow, Johnny Williams, Nick Tompkins, Mason Grady, George North, Josh Adams, Rio Dyer, Louis Rees-Zammit, Leigh Halfpenny, Liam Williams.
( ** は共同キャプテン)
フィジー代表
フィジー代表はキャプテンのNayacalevuをはじめ、ラ・ロシェルのスター選手Levani Botiaやクイーンズランド・レッズでプロップ(PR)の Peni Ravaiはラグビーワールドカップへの選出は3度目。そのほか6選手が2度目の大会に臨む。
つまり、スコッド33人中24人がワールドカップ初選出という顔ぶれで、来月フランスで始まる世界最高峰の大会に挑む。
Fijian Drua でプロップ(PR)のKroiduaduaもその一人で、ノンキャップである彼の場合、フランスやイングランドとの大会直前の強化試合に出場しなければ、ワールドカップ2023大会が代表デビューの舞台となる。
フィジーは先月、ラウトカでのトンガ戦に36-20で勝利して大会への準備をスタートし、その後もアウェイでサモア、日本との対戦にも勝って連勝している。
Raiwaluiヘッドコーチは、「タベウニ島で始まった5週間、我々はいい旅をしてきた。選手たちと、彼らがトンガ、サモア、日本とのテストマッチ3連戦で見せてくれたインプットをこれ以上ないほど誇らしく思う」と話している。
フォワード(FW):Eroni Mawi, Peni Ravai, Jone Koroiduadua, Mesake Doge, Luke Tagi, Samu Tawake, Tevita Ikanivere, Sam Matavesi, Zuriel Togiatama, Isoa Nasilasila, Temo Mayanavanua, Te Ahiwaru Cirikidaveta, Albert Tuisue, Lekima Tagitagivalu, Levani Botia, Vilive Miramira, Meli Derenalagi, Viliame Mata.
バックス(BK):Frank Lomani, Simi Kuruvoli, Peni Matawalu, Caleb Muntz, Teti Tela, Josua Tuisova, Semi Radradra, Waisea Nayacalevu*, Iosefo Masi, Selesitino Ravutaumada, Vinaya Habosi, Jiuta Wainiqolo, Kalaveti Ravouvou, Sireli Maqala, Ilaisa Droasese.
( * はキャプテン)
オーストラリア代表
Jonesヘッドコーチがフランス大会へ選出した33選手のうち、前回大会の経験がある選手は8人のみ。
代表キャップ数100を軽く超え、百人隊長のプロップ(PR)James Slipperは4度目のワールドカップ参戦で、大会メンバーのなかで最も経験のある選手だ。一方、キャプテンのSkeltonは自身初のワールドカップから8年ぶりに2回目の大会を迎える。
Jordan Petaia、Samu Kerevi、Marika Koroibete、Taniela Tupou、Jordan Uelese、Nic Whiteも4年前の日本大会に続いて2度目の世界最高峰の大会となる。
Jonesは、「若手を推す形になったが、それは彼らが自分たちで手に入れたものだ。それだけのことだ。私が彼らに与えたのではなく、彼らが自力でつかんだ。学んで向上してより良くなろうと懸命に努めている彼らと日々ともに仕事をするのは、私にとってとてもエキサイティングなことだ。
「彼らは成功したいと望んでいて、そして成功するだろう。その興奮はみんなに影響を与える。我々は良い状態にある」と話している。
フォワード(FW):Angus Bell, Pone Fa’amausili, Zane Nonggorr, Blake Schoupp, James Slipper, Taniela Tupou, Matta Faessler, Dave Precki, Jordan Uelese, Richie Arnold, Nick Frost, Matt Philip, Will Skelton*, Langi Gleeson, Tom Hooper, Josh Kemeny, Rob Leota, Fraser McReight, Rob Valetini.
バックス(BK):Issak Fines-Leleiwasa, Tate McDermott, Nic White, Carter Gordon, Lalakai Foketi, Samu Kerevi, Izaia Perese, Jordan Petaia, Max Jorgensen, Andrew Kellaway, Marika Koroibete, Mark Nawaqanitawase, Suliasi Vunivalu, Ben Donaldson.
(* はキャプテン)