日本代表、スコットランド戦へ先発5人変更、経験のある選手が戻る
日本が2年前のラグビーワールドカップ日本大会で8強入りを決めたプール最終戦以来の対戦となるスコットランド戦へ、日本は勝利(38-25)を収めた13日のポルトガル戦から先発5人を入れ替えた。
負傷で離脱していた主将のFLピーター・ラブスカフニ選手、LOジェームズ・ムーア選手が復帰し、SH流大選手が2試合ぶりに9番に入った。フランスで活躍するWTB松島幸太朗選手とHO坂手淳史選手が前節のリザーブからスタートに戻り、松島選手は14番でのプレー。2019年ワールドカップを経験した顔ぶれが揃った。
また、ポルトガル戦でFLを務めた姫野和樹選手がNO8に戻り、FLリーチマイケル選手とSO松田力也選手が引き続いて6番、10番を務める。
前節はメンバー外だったPR稲垣啓太選手、SO田村優選手はリザーブに名を連ね、豊富な経験を活かして途中出場でチームに力を与える。
ジョセフ日本代表ヘッドコーチは、「数名が試合に復帰する。とても良い一週間を過ごせたので、スコットランド戦が楽しみだ」と述べた。
前節はイエローカードを2度受けるなど反則の多さが課題として残ったが、ジョセフ指揮官は、「あの試合の反則の多くは頑張り過ぎて出たもので、それをカバーしようとしてさらに反則になってしまっていた。メンタリティの問題で、そこを変えていくことが重要」と話し、選手の修正力に期待する。
スコットランドは2019年ワールドカップでの対戦で日本に敗れて大会敗退となった。今回のホームでの対戦で雪辱を期している。今年のシックスネーションズでは3勝2敗で4位に終わったが、今秋のテストシリーズでは前節の南アフリカ戦には15-30で敗れたものの、11月7日にはオーストラリアに15-13で競り勝ち、10月30日のトンガ戦にも60-14と大勝した。
日本戦の先発には先週の世界王者との対戦から7人を変更したが、主将でチーム最多の87キャップを保持するFBスチュアート・ホッグ選手を筆頭に、57キャップのSOフィン・ラッセル選手のチームの核は不動。経験値を持った顔ぶれを揃えたが、一方でリザーブには代表デビューとなる選手2人を加えている。
スコットランド代表のグレガー・タウンゼンド監督は、「秋のテストシリーズはチームの層を厚くし、シックスネーションズからパフォーマンスの上積みを図る、素晴らしい機会になっている。選手はこの4週間での成長を示すチャンスだ」とコメントしている。
世界ランキングで日本の10位に対してスコットランドは7位。通算対戦成績でも10勝2敗と優位に立つ。
出場が決まっている2023年ワールドカップへ、パンデミックの影響でスコットランド世はテストマッチ6戦目。マレーフィールドでの一戦はアウェイでのプレッシャーを受けて戦う貴重な機会になる。
ジョセフ指揮官は、「スコットランドはいいラグビーを続けてきていて、5万人という多くのスコットランドファンの前でのプレーになる。プレッシャーをはねのけて、我々は自分たちのラグビーにフォーカスして戦う」と話した。
日本代表スコットランド戦試合メンバー
1 クレイグ・ミラー(埼玉パナソニックワイルドナイツ、5 caps)
2 坂手淳史(埼玉パナソニックワイルドナイツ、26)
3 ヴァルア サエリ愛(埼玉パナソニックワイルドナイツ、19)
4 ジャック・コーネルセン(埼玉パナソニックワイルドナイツ、5)
5 ジェームズ・ムーア(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安、12)
6 リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス東京、71)
7 ピーター・ラブスカフニ* (クボタスピアーズ船橋・東京ベイ、12)
8 姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ、21)
9 流 大(東京サントリーサンゴリアス、26)
10 松田力也(埼玉パナソニックワイルドナイツ、28)
11 シオサイア・フィフィタ(花園近鉄ライナーズ、5)
12 中村亮土(東京サントリーサンゴリアス、29)
13 中野将伍(東京サントリーサンゴリアス、1)
14 松島幸太朗(っクレルモン・オーヴェルニュ、43)
15 山中亮平(コベルコ神戸スティーラーズ、21)
リザーブ:
16 堀越康介(東京サントリーサンゴリアス、4)
17 稲垣啓太(埼玉パナソニックワイルドナイツ、38)
18 垣永真之介(東京サントリーサンゴリアス、9)
19 ベン・ガンター(埼玉パナソニックワイルドナイツ、2)
20 テビタ・タタフ(東京サントリーサンゴリアス、8)
21 齋藤直人(東京サントリーサンゴリアス、5)
22 田村 優(横浜キヤノンイーグルス、67)
23 ディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ、3)
注:* はキャプテン、所属のあとの数字はキャップ数
スコットランド代表試合メンバー
1 Jamie Bhatti (Glasgow Warriors, 21 caps)
2 George Turner (Glasgow Warriors, 19)
3 Zander Fagerson (Glasgow Warriors, 41)
4 Scott Cummings (Glasgow Warriors, 20)
5 Grant Gilchrist (Edinburgh Rugby, 47)
6 Jamie Ritchie (Edinburgh Rugby, 30)
7 Hamish Watson (Edinburgh Rugby, 44)
8 Josh Bayliss (Bath Rugby, 1)
9 Ali Price (Glasgow Warriors, 45)
10 Finn Russell (Racing 92, 57)
11 Duhan van der Merwe (Worcester Warriors, 12)
12 Sam Johnson (Glasgow Warriors, 20)
13 Chris Harris (Gloucester Rugby, 30)
14 Darcy Graham (Edinburgh Rugby, 21)
15 Stuart Hogg* (Exeter Chiefs, 87)
リザーブ
16 Stuart McInally (Edinburgh Rugby, 42)
17 Pierre Schoeman (Edinburgh Rugby, 3)
18 Javan Sebastian (Scarlets, -)
19 Sam Skinner (Exeter Chiefs, 14)
20 Dylan Richardson (Cell C Sharks, ―)
21 Matt Fagerson (Glasgow Warriors, 16)
22 George Horne (Glasgow Warriors, 16)
23 Blair Kinghorn (Edinburgh Rugby, 27)
注:* はキャプテン。所属の後の数字はキャップ数。